室内飼いでも油断禁物!犬・猫と暮らす家庭で見直したい衛生管理と口腔ケア

室内飼いでも油断禁物!犬・猫と暮らす家庭で見直したい衛生管理と口腔ケア

「うちの子はずっと室内飼いだから、外で暮らすペットより清潔なはず」そう考える方も多いかもしれません。
しかし、室内で暮らしているからこそ、飼い主とペットは毎日のように近い距離で接します。
なでる、抱っこする、一緒に寝る。
こうした日常的な触れ合いを通じて、人とペットの間で口腔内の細菌が伝播する可能性が研究されています。


室内ではペットとの接触機会が多くなる

今回の研究では、犬や猫と暮らす飼い主を対象に、歯周病原菌の保菌状況と普段の接触行動について調査されました。

アンケートでは、犬飼育者の84%、猫飼育者の83.4%が室内飼育と回答しています。
日常的にペットと近い距離で生活している家庭が多いことが分かります。
 

研究では、犬・猫ともに室内飼育と一部の歯周病原菌の保菌との関連が検討され、直接口をつける行為だけでなく、普段の生活の中での接触も菌の伝播に関係する可能性が考察されています。 


猫の飼い主で保菌率が高かった理由は?

今回の研究では、犬の飼い主よりも猫の飼い主の方が一部の歯周病原菌の保菌率が高い結果がみられました。

その理由の一つとして、猫の毛づくろい習慣が考察されています。
飼い主が猫をなでることで手や被毛を介して細菌が移り、その後の毛づくろいなどを通じて、人と猫の間で細菌が伝播する可能性があると考えられています。 

つまり、キスや口移しだけでなく、日常的な触れ合いの中でも細菌が伝播する可能性があるということです。


実は、ペットの口腔ケアをしていない家庭も多い

今回の調査で特に注目したいのが、犬・猫の口腔ケアです。
ペットの口腔清掃について尋ねたところ、犬・猫ともに約4分の3が「全くしていない」という結果でした。

「時々行う」と回答した家庭では、デンタルガムや口腔ケア用フードなどを利用。
「毎日行う」と回答したケースでは、犬用の歯磨きジェルを使用していました。

人と同じように、ペットも年齢を重ねるにつれて口腔環境への配慮が必要になります。


室内だからこそ「日常の清潔」を意識する

室内飼育では、ペットが触れる場所も自然と増えていきます。
床やソファ、ベッド、食器、おもちゃ、ケージ、キャリーケースなど、ペットと人が共有する生活空間はたくさんあります。
大切なのは、一度にすべてを徹底的に清掃することではなく、普段から清潔に保つ習慣を作ることです。
以下の様に、日常的に無理のない範囲で習慣化していきましょう。

  • ペットに触れた後は必要に応じて手を洗う
  • 食器や給水器を定期的に洗う
  • おもちゃや寝具を清潔に保つ
  • ペットの口周りの状態をチェックする
  • 短時間で少しづつ口腔ケアを続ける


人もペットも、毎日のケアが大切

この研究では、飼い主と犬・猫の間で歯周病原菌が伝播する可能性が示され、経口接触だけでなく、室内で生活する中での接触にも注意が必要とされています。

一方で、菌を持っているからといって必ず歯周病になるわけではありません。

論文でも、歯周病の発症につなげないためには日々の口腔健康管理が重要と結論づけています。 

ペットとの距離が近い室内生活だからこそ、「触れないようにする」のではなく、気持ちよく触れ合えるように日々の衛生管理を整えることが大切なのではないでしょうか。


※本記事は研究内容を一般向けに紹介したものです。本研究はサンプル数に限りがあり、個々の接触行為と疾病発症の因果関係を断定するものではありません。

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